レザーと聞くと、「牛革」「豚革」「馬革」「ヤギ革」などが一番はじめに思いつくのではないでしょうか。
一般的にお店に置いている革製品は先に上げた4種類がメジャーです。
しかし、世の中にはもっと変わっていて面白い魅力的な革がいくつも存在します。
総称して「エキゾチックレザー」と言われたりしますが、各種類にも魅力や面白みがあるので一つ一つ徹底的に紹介していきたいと思います!
今回、紹介するのは「ガルーシャ」や「スティングレイ」と呼ばれるエイ革
エイってあの魚のエイ??と思った方もいるかもしれません。自分も初めて聞いたときはびっくりしましたが、調べていくと本当にあの海を泳いでいるあのエイでした。
魚だからといって見くびってはいけません!ガルーシャ実はものすごい革なんです。
ガルーシャってどこかで聞いたことある…
おそらくその聞き慣れた名前はヒンドゥー教の象の姿をした神「ガネーシャ」のことだと思います。僕ははずっと勘違いしていました。
ガルーシャ(エイ革)とは全く関係ないので、モヤモヤした方がスッキリしてくれたら嬉しいです。笑
エイ革は「ガルーシャ」や「スティングレイ」や「シャグリーン」なんて呼ばれたりします。どの呼び方でも結局エイ革のことなんですが、なぜこんなに呼び方に違いがあるのでしょうか。
- ガルーシャ :フランスの革職人「ジャン・クロード・ガルーシャ」のこと
- スティングレイ:英名でアカエイのこと
- シャグリーン :英語でエイ革・サメ革のこと
それぞれの呼び方の由来はこんな感じです。
スティングレイとシャグリーンについては英名そのままなのですが、エイ革の一般的な呼び方をされる「ガルーシャ」は人の名前のようです。
ジャン・クロード・ガルーシャという人は18世紀頃に存在していた第一線で活躍していたフランスの革職人で、その素晴らしい技術を讃えてエイ革を「ガルーシャ」と呼ぶようになりました。
そもそもエイ革は非常に耐久性に優れていて、当時の家具やファッション、短剣などの武器にも使用されていたものです。
レザーのイメージと反して、水に強くメンテナンスもあまり必要がないというのが大きな特徴でヨーロッパでは生活に欠かせない非常に大事な素材でした。
ガルーシャ(エイ革)の5つの特徴と魅力
ガルーシャ(エイ革)の代名詞は「海の宝石」と呼ばれています。
その理由は見た目からもわかるように一粒一粒が目立つ突起した模様と耐久性抜群の革の硬さがあるからです。
そんなガルーシャの特徴は以下の5つがあります。
- 圧倒的な耐久性で長年愛用できる
- 劣化や型崩れが少ないから気に入った形で持てる
- ビーズが散らばった様な見た目とエイ特有の模様
- 幸運が訪れるかもしれないラッキーフィッシュ
- 限られた職人だけが作っている希少性
圧倒的な耐久性で長年愛用できる
実はガルーシャは約1000年前に日本刀の鞘や武具にも使用されていました。
理由は簡単。その圧倒的な耐久性と水に強い性質があるため、戦で防具や武器が破損しにくかったからです。
その耐久性はもちろん今でも健在で、「牛革は30年、エイ革は100年」と言われるほど壊れにくいレザーです。
そのため良い財布買っても高頻度で傷つけてしまうという方にはオススメのレザーです。
劣化や型崩れが少ないから気に入った形でずっと持てる
先にも紹介しましたが、耐久性が優れているガルーシャ
エイ革は「リン酸カルシウム」が主成分で、人間や象の歯と同じです。
このことからもわかる様に、劣化が非常にしづらいのも特徴です。(人間の歯も数日で形曲がったりなどしないのがその証拠です。)
一方、レザーの楽しみの経年劣化が楽しめないのが欠点と感じる人もいるでしょう。
劣化しづらいのでメンテナンスは非常に簡単です。表面が汚れてしまったら、少し濡れた布で優しく拭き取ってあげるだけです。
革が古びた感じになっていくのが嫌だなと感じる人はガルーシャオススメです!!
ビーズが散らばった様な見た目とエイ特有の模様
ガルーシャはビーズの様な光沢のある突起が上品でエレガントな印象を与えます。
さらに、一枚の革に一つしかない「スターマーク」と呼ばれる横長の模様が特徴です。
これはエイの光を感知する第3の目です。
吸い込まれる様なこの模様とビーズが散らばった模様は個体によって全く異なるので自分好みの綺麗な模様を探せるのもガルーシャの大きな魅力の一つです!
幸運が訪れるかもしれないラッキーフィッシュ
エイ革は生産地のアジア諸国から「天眼」や「神の目」と呼ばれています。
また、その美しさや模様から「泳ぐ宝石」や「ラッキーフィッシュ」なんても呼ばれています。
日本刀や武具などにも使われている理由も、その耐久性だけでなく魔除けや縁起物として願掛けして使われていたんだとか。
ガルーシャ財布に変えると良いことが起こるかもしれません…!
限られた職人だけが作っている希少性
ガルーシャは耐久性に優れているが故に、非常に硬くて加工がしにくいです。
そのため、ガルーシャ製品を作れる職人は少なくあまりメジャーなレザーにはなりませんでした。
しかしその反面、希少価値がとても高くその魅力を独り占めできます。
他の人とちょっと変わった財布を持ちたいと思う人にオススメです。
ガルーシャ(エイ革)はスペックも模様も希少性も最高級
ガルーシャはレザーショップなどに行ってもなかなか出会えない希少なレザーです。
独特な見た目も魅力的で耐久性にも優れているのが大きな特徴です。
フランスと東南アジアと戦国時代と様々な場所で愛されてきたガルーシャの魅力を是非手元で感じてみてください!